膀胱炎について

膀胱炎は尿路感染症の一種です。尿路感染症は、上部尿路感染症と下部尿路感染症の2種類に分けられます。排泄器官は腎臓に始まり、尿管、膀胱、尿道の順に人体に配置されていて、排泄物(尿)はまず、腎臓でろ過されてから尿管や膀胱、尿道をとおり、体外へ排泄されます。上部は、腎臓と尿管、下部は膀胱と尿道というわけです。

膀胱炎は、ですから、「下部尿路感染症」と呼ばれます。一般的なのは、尿道に細菌が侵入し上方へと感染が広がっていく上行感染という感染を起こし、発症するもので細菌感染と呼ばれます。ほかにも、単純ヘルペスU型というウィルスが起こすウィルス感染、カンジダなどの真菌が起こす真菌感染、寄生虫による寄生虫感染があります。感染の形跡を伴わない間質性膀胱炎と呼ばれる膀胱炎もあります。その他にも、尿道からの感染よりは数は少ないですが、血流から微生物が腎臓に侵入して発症するケースもあります。

膀胱炎は女性ばかりでなく、男性でも発症します。統計的に女性が圧倒的に多いのは、人体の作りに起因します。女性の尿道は男性より短く、細菌のいる膣や肛門と尿道の距離が近いせいもあります。男性の尿道は長く、細菌が侵入しても膀胱で感染を起こすまでには至らない場合が多いのです。しかし、女性に多い疾病だからといって、膀胱炎は婦人病ではありません。細菌性尿路感染症は、50歳を超えると男女ともに多くなり発症の差は少なくなります。

膀胱炎には上記に記したように、5種類の感染があります。もっとも多いのは細菌感染です。感染を起こす細菌として最も多いのは大腸菌です。腎臓結石があるとプロテウス菌が多くなります。思春期の女性の多く見られます。感染原因としては、結石などによる尿路の閉塞、膀胱の機能障害、尿管と膀胱の間の弁の漏れ、導尿カテーテルや器具の挿入、性交、殺精子薬や避妊具ペッサリーの使用、膣と膀胱もしくは腸と膀胱の間に生じた異常な通路、前立腺炎(以上、上行性感染)、敗血症などの血流の感染、感染性心内膜炎による心臓弁の感染(以上、血行性感染)が挙げられます。ウィルス性感染は単純ヘルペスU型というウィルスが感染源です。真菌性感染はカンジタ属、プラストミセス属、コクシジオイデス属などの真菌が感染源です。寄生虫感染は文字通り、寄生虫が尿路に侵入します。トリコモナス、吸虫、マラリア、フィラリアなどがあげられます。

膀胱炎は感染源やその人の体質によって自覚症状に幾分差異がありますが、大方、焼けつくような排尿痛、切迫した尿意、気持ちの悪い残尿感、発熱、(場合によっては血尿)などを伴います。